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2023/06/19 19:35

吸血鬼のクインが館へ来た。

新しい魔法道具が手に入ったのでそのお披露目茶会をする予定だったが、双子にお菓子をせがまれた彼が渋々(と言っても私には少し喜んでいるように見えたが)手製の髑髏マフィンを焼いた。




クインの作る料理は、一風変わった見た目で材料もなかなか面白い。その上絶品なのだから言うことなしだろう。


本物の骸骨で作るマフィンは、しばらく砂糖漬けにした物でないと硬くて食べるのが難しいということで、代わりに去年のハロウィンでおいたが過ぎた者の頭を提供した。

その骸骨は、かぼちゃ畑をクリームでいっぱいにしたい、という突飛な夢を実現させ、ランタンにする予定だったものまでかぼちゃパイのように甘くトロトロにしてしまったので、次のハロウィンまで生クリームいっぱいの瓶に閉じ込めて置く予定だった者。


砂糖の代わりの生クリーム漬けもなかなかだったようで、双子は大喜びで食べていた。

それを遠目で見ているクインの顔が、喜んでいるのか怒っているのかわからないおかしな表情で、少し笑ってしまった。(本人は照れているようだった)



ちなみに骸骨の突飛な夢の裏には、自分もカボチャと一緒にお菓子になってトリックオアトリートに参加したかったという思いがあったらしい。

残った大腿骨や肋骨などは、引き続きクリーム漬けにして次のハロウィンで願いを叶えてやる予定だ。


23.06.19 狭間の管理人



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